スウェーデンとデザインブランド

スウェーデンは「IKEA(イケア)」や「リサ・ラーソン」など日本でもよく知られ、世界中での評価も高いブランドやデザイナーを数多く持つ国です。

スウェーデン人の大半は国内南部のストックホルムのような大都市に暮らしていますが、屋外で過ごすことを好み、雄大な自然に対して強い思い入れを抱きながら育っています。

自然の美しい風景にインスピレーションを受けたスウェーデンのデザインは、たくさんの人々を魅了しています。

スウェーデンの概要

この表の説明

以下の表は2列のカラムで構成されています。左側の列はスウェーデンに関する各情報のタイトル、右側の列はその内容を記載しています。

国名 スウェーデン王国
公用語 スウェーデン語
首都 ストックホルム
最大の都市 ストックホルム
国土面積 日本の約1.2倍
人口 1,022万人
(2018年11月:スウェーデン統計庁)
通貨 スウェーデン・クローナ
リンク

スウェーデンのデザインブランド一覧

almedahls(アルメダールス)
『almedahls(アルメダールス)』は、スウェーデンの古典的なデザインをモダンにアレンジして発信している、1846年創業の老舗テキスタイルメーカーです。 植物や魚、鳥などの動物等、スウェーデンで最も愛されているパターンを現代的な色合いと素材で復活させているのが特徴です。
boras cotton(ボラス・コットン)
boras cotton(ボラス・コットン)は、100年以上の歴史をもつスウェーデンで最も伝統的なテキスタイルブランドの一つで、最高品質の綿のみを使用した製品を世界に送り出しています。愛らしい動物で北欧ファンにはおなじみのリサ・ラーソン(Lisa Larson)をはじめとする著名なデザイナーたちが、表情豊かなファブリックデザインを担当しています。
Fine Little Day(ファイン・リトル・デイ)
Fine Little Day(ファイン・リトル・デイ)は、スウェーデンのアーティストであり写真家でもある Elisabeth Dunker(エリーサベット・デュンケル)が2007年に立ち上げたインテリアブランドです。 キッチンアイテムやファブリック、ポスターなどのインテリアグッズが中心で、ストーリー性や遊び心のあるデザインと、自然をモチーフとした素朴なタッチは子供も大人も楽しむことができます。
Gustavsberg(グスタフスベリ)
Gustavsberg(グスタフスベリ)は、スウェーデンを代表する老舗のホームウェアブランドです。1825年にストックホルムの東に位置するグスタフスベリの町で創業し、ラインナップの中心となる磁器製品は、大部分が職人の手によって手作りで生産されています。また、グスタフスベリは、スウェーデンに現存する唯一の磁器を生産するブランドでもあります。
House of Rym(ハウス・オブ・リュム)
House of Rym(ハウス・オブ・リュム)は、スウェーデン人とチュニジア人の夫婦が2012年に創業した、ファブリックや食器などを発信しているブランドです。夫婦二人とも文化遺産への強い情熱と、チュニジアの伝統的な職人の技を現代に残したいという思いを持ち、チュニジアの文化と北欧のモダンなデザインをセンスよく融合させています。
IKEA(イケア)
IKEA(イケア)は、1943年にスウェーデンの小さな村エルムフルトで誕生しました。イケアの創業者であるイングヴァル・カンプラードは、17歳のときにペンや財布、額縁といった日用品店を開き、その後地元の家具店と契約して家具を販売するようになってから現在のモデルへと発展しました。
KINNAMARK(シナマーク)
Kinnamark(シナマーク)は、スウェーデンで1887年に創業した歴史あるテキスタイルブランドです。シナマークのテキスタイルは、北欧らしいやさしい色使いのデザインから繊細なパターンのものまで、さまざまなプリントがあります。また、ヨーロッパで製造された生地はすべて「エコテックス100」の認証を受けており、有害な化学物質を使用していないことを意味しています。
KINNASAND(キナサン)
KINNASAND(キナサン)は、スウェーデン南部に位置するキナ(Kinna)という町で1800年に創業した、歴史ある老舗テキスタイルブランドです。カーテンやラグがラインナップの中心で、世界一流の職人と最新技術を組み合わせて最高品質の製品を発信しています。ウールやリネンといった天然素材だけでなく、デザインや製品に合った最高の素材を厳選している点も Kinnasand(キナサン)の特徴です。
Klippan(クリッパン)
Klippan(クリッパン)は、スウェーデンで1879年に創業したテキスタイルブランドです。スウェーデンの長い伝統を持つテキスタイルの技術と、現代的なデザイン、高い品質を融合させているのがクリッパンの最大の特徴です。なかでも代表アイテムとなるクリッパンのブランケットは、天然の素材のみが使用され、可能な限りエコにつながる形で生産されています。
KOSTA BODA(コスタ・ボダ)
KOSTA BODA(コスタ・ボダ)は、スウェーデンで1742年に創業したガラス工芸ブランドで、ヨーロッパの現存するガラス工場の中でもっとも古い歴史を持っています。コスタ・ボダの製品は、デザイン、色合い、芸術性において高い評価を受けており、スウェーデン王室の晩餐会でも使用されています。
Lisa Larson(リサ・ラーソン)
Lisa Larson(リサ・ラーソン)は、1931年、スウェーデン生まれの陶芸家です。猫のキャラクター『マイキー』や、素朴な味わいのあるライオンの陶器の置き物、シロクマのオブジェ『Skansen(スカンセン)』などは、北欧雑貨が好きなら一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
Rorstrand(ロールストランド)
Rorstrand(ロールストランド)は1726年に創業した、ヨーロッパで2番目に古い歴史を持つスウェーデンの陶器ブランドです。 スウェーデン王室御用達の釜としてスタートしたロールストランドは、現在も「ノーベル賞」授賞式の晩餐会でも同社の食器が使用されるほど、格調高い製品を世に送り出しています。

スウェーデンってどんな国?

スウェーデンと聞いて「美しい街並み」や「おしゃれなデザイン」といったイメージを思い浮かべる方はきっと多いでしょう。

しかし、不思議な習慣や驚きの歴史など、日本人にはあまり知られていないことがたくさんあります。

ここでは、普段はあまり知る機会のない、スウェーデンにまつわる小話を集めてみました。

10つの豆知識を知れば、スウェーデンをもっと身近に感じられるはずですよ。

自然との距離が近い

スウェーデン人は、とにかく自然がだいすき。

国土の3分の2以上が森林におおわれ、9万以上もの湖が点在しています。

町中に住んでいても近くに公園があり、コーヒーやランチを片手に、気軽に自然を満喫できるのがいいところ。

フィンランドやノルウェーにもある「自然享受権」は、1994年に制定されました。

スウェーデン人は、天候に関係なくハイキングや散歩を楽しむ傾向が見られ、いかに自然との距離が近いかを物語っています。

フィーカ文化

スウェーデンの有名な習慣といえば、コーヒーを片手にちょっと一息つく、フィーカ。

Fika(フィーカ)の語源は、スウェーデン語でコーヒーを意味する「Kaffi」といわれています。

かつて貧困国だったスウェーデンでは、家を訪ねてきた客人をもてなす唯一の飲み物がコーヒーだったのだそう。

本来のフィーカは、カフェではなく家で過ごすものなので、コーヒーもおやつも自家製で用意して楽しみます。

年間に換算すると、スウェーデン人はおよそ10日分もの時間をフィーカに費やしているのだとか。

コーヒーとケーキをお供に、大切な家族や友人と、あるいは一人の時間を存分に満喫できるフィーカは、ぜひ見習いたい習慣です。

うつくしい旧市街

スウェーデンの首都・ストックホルムには、Gamla stan(ガムラスタン)と呼ばれる旧市街があります。

「魔女の宅急便」のモデルになった場所としても有名で、古い建物が立ち並ぶ細路の数々からは、歴史と風情が感じられます。

随所に教会や大聖堂が見られ、大広場には王宮があるため、観光客だけでなく地元の人々からも愛されるエリア。

都会的でスタイリッシュなストックホルムの中心街とは、また違った魅力を味わえますよ。

子育てにやさしい政策

北欧は全体的に「子育て支援が充実している」というイメージですが、まさにパイオニア的存在ともいえるのがスウェーデン。

日本では母親と父親が別々に育児休暇を取得しますが、スウェーデンでは「最大480日間の休暇をカップル間でシェアする」というスタイルが一般的です。

この法律は1974年、世界で初めて導入され、同年には「子どもへの体罰禁止」を定めた法律も成立しました。

スウェーデンが国を挙げて、幸せな子育ての在り方を支援する姿勢が見られます。

今や、男性がベビーカーを引いて歩く姿は普通なスウェーデン。

カフェで子どもを連れてくつろぐ父親の姿は「 Lattepappor”(Latte daddies=ラテを飲むパパ)」と親しまれるほどです。

世界一臭い食べ物、シュールストレミング

世界にはさまざまな保存食がありますが、中でもスウェーデン北部の伝統食・シュールストレミング(surströmming)は、色々な意味で特別です。

塩水に長時間漬けたニシンは発酵しているため、缶詰の中に大量のガスを含み、パンパンに膨らんでいることも。

なんといっても、その強烈なにおいのため、缶詰の開封と実食は野外を推奨されるほどの臭さです。

味は塩気が強く、付け合わせのじゃがいもやトマトにサワークリームをトッピングし、薄いパンに乗せて食べるのが主流。

日本でも手に入れることは出来るようですが、危険物扱いとなるほど輸送に注意が必要なため、ぜひ機会があれば現地で試してみてください。

ザリガニパーティー

意外かもしれませんが、スウェーデンでは晩夏になると「ザリガニパーティー(Kräftskiva)」が行われます。

夏の盛りも終わりを迎える8月ごろ、各家庭でザリガニを食べながらお酒を飲んだり踊ったり…、盛大なパーティーが開かれるのです。

小さなロブスターのようなザリガニを茹で、北欧で定番のハーブ・ディルをアクセントに仕上げた料理は、臭みがなくお酒との相性が抜群。

北欧のじゃがいも蒸留酒・シュナップスと共にいただくのがスウェーデン流です。

世界ではじめて「報道の自由」の権利を手に入れた

1776年、スウェーデンは世界ではじめて憲法によって、新聞やマスコミによる報道の自由の権利を保証されました。

アメリカより約200年も先駆けて採決されたというから驚きです。

この法律によって、人々が求める情報を自由に報道できるようになり、特に税金の使い道といった「透明性の高さ」を求める内容も、正しく国民に伝えられるようになりました。

首相個人の年間支払い税金額まで赤裸々に報道できてしまうのは、確固たる民主主義の証ともいえます。

誰もが立場を超えて対等でいられる社会づくりのためにも、とても大切な権利です。

クリスマス恒例のアニメ番組

北欧のクリスマスといえば、家族団らんで過ごすのが定番です。

各国さまざまな習慣が伝わるクリスマスですが、スウェーデンではクリスマスイブになると、決まって同じアニメーション番組が放送されます。

なんと、スウェーデン語でKalle Ankaと呼ばれる、ディズニーのキャラクター・ドナルドダックが主人公のストーリー。

1950年代のテレビシリーズを毎年同じ時間に放映するため、もはや世代を超えてなじみある存在になっています。

なぜ当時の映像を毎年のようにテレビで流すだなんて、みんな飽きないのかな?と疑問なところですが、何はともあれ面白い習慣ですよね。

お菓子の日

スウェーデン人の大切な習慣・Fika(フィーカ)に欠かせないのは、甘いおやつ。

スウェーデン発祥のお菓子・シナモンロールのほか、ワッフルを食べることもしばしばあります。

また春のイースターでは、アーモンドペーストを生地に挟んだ「セムラ」というお菓子が人気で、伝統的なスイーツのひとつ。

3つのお菓子はそれぞれ「シナモンロールの日」「ワッフルの日」「セムラの日」が制定され、いかにスウェーデン人にとっておやつが重要な存在かを思い知らされます。

どれも自宅で作れるため、ぜひフィーカのお供に、本場の味を再現してみてはいかがでしょうか。

エコへの取り組みに積極的

若い環境活動家・Greta Thornburg(グレタ・トゥーンベリ)に代表されるように、スウェーデンは環境問題への意識がとても高い国。

たとえば、ペットボトルや瓶・缶の容器をスーパーで回収するPant(パント)というデポジットシステムを、1984年に導入しました。

機械に空き容器を入れると、購入代金の一部が返却されるか、買い物割引のレシートが返ってくるというものです。

ほかにもさまざまな取り組みを政策として実践し、今では世界で5番目にリサイクル率の高い国にまで発展しました。

暮らしのちょっとした場面で「環境保護に貢献できているな」という意識を国民みんなが持つことで、長い目で見て誰もが生きやすい社会づくりを目指せるのです。

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