お部屋全体は渋めのこげ茶から黒といったダークトーンで統一されながら、凛として清々しい空気が流れる古民家の居間。
白の漆喰壁が明るく清潔な印象を受けますが、一角だけうぐいす色になっている点がユニークです。
また、差し色となるピーコックブルーの大ぶりな花瓶や、さまざまな植物たちのチョイスやレイアウトに小気味よさを感じます。
日本を代表するインダストリアルデザイナーである柳 宗理が手掛けた「バタフライスツール」とおぼしき家具など、お部屋に配される品々にはどれも興味をそそられます。
素朴なカントリー感のあるインテリアと相性のよい「かご」も違和感なく溶け込んでいて、どこか昔懐かしい落ち着きを感じますね。
こちらのお写真のように編み目が大きいものは「竹かご」によく見られますし、細く編まれた「籐(ラタン)かご」も味わい深いものがあります。
また、「スカンジナビスク・ヘムスロイド」のブナ材を使った編みバスケットなどは、北欧っぽい印象をもっていたりと、1つの「かご」でも幅や奥行きがさまざまあり、これらを考えることもインテリアのおもしろさです。
ネイティブアメリカンたちの神聖な儀式にも使われるという「バッファロースカル」も、静かにこの部屋を見守っているのでしょう。
どこか「隠れ家」のような、ひっそりとしたお部屋。
静かにゆっくりと時間が流れそうなこんなリビングで、まったりとコーヒーを飲んで豊かなひと時を過ごしてみたいものです。
大正ロマンを感じるお部屋ながらも、オーナー様のこだわりやセンスが凝縮された素敵なインテリアです。