古民家をリノベーションされたというこちらのお部屋。
今にもアメリカ西海岸の爽やかな風が吹き込んできそうな、明るく気持ちのよい空間です。
室内の装飾品であると同時に通風しや採光のために設けられる天井付近の欄間(らんま)や、どこか懐かしい気持ちになる籐(ラタン)の間仕切りパーテーションなど。
昔ながらの日本の住宅の雰囲気でありながら、異国情緒もただよう味わい深いインテリアです。
床に敷かれたキリムのラグもなぜか日本の藍染めを連想してしまいます。
古民家改装らしい和風なテイストが主要でありながらも、ソファは北欧家具のように色も形もナチュラルなものを選ばれるなど、ポイントで変化球となる要素を盛り込まれているバランス加減はとても参考になります。
清潔感のあるソファにそっと置かれた民族調のクッションカバーも、デザインや色合いが不思議にぴったりとマッチしていますね。
天井に少しだけ見える、電球が放射状に伸びた「スプートニクランプ(シャンデリア)」は 1950年代に普及したミッドセンチュリーを代表するインテリア照明のひとつですが、この空間にまったく違和感なく溶け込んでいます。
また、床の間とおぼしきスペースに OSB(オーエスビー)ボードを貼り付け、そこにベッドを入れ込むなど、オーナー様の発想力にもとても刺激を受けます。
ノスタルジックな和の家と、異国のヴィンテージ感が心地よく共存するインテリア。
古いものには奥ゆかしい味わいと魅力が詰まっていると、改めて気付かせてくれそうな素敵なお部屋です。