LAPUAN KANKURIT(ラプアン・カンクリ)
シンプルながら洗練されたデザインが特徴的なフィンランドのテキスタイルブランド

via LAPUAN KANKURIT with respect

LAPUAN KANKURIT(ラプアン・カンクリ)は、フィンランドの西部の小さな町「ラプア」にあるテキスタイルブランドです。

キッチン・テーブルファブリックやベッドリネン、ブランケットといったアイテムが中心で、少しくすんだやわらかい色合いと、シンプルながら洗練されたデザインが特徴です。

LAPUAN KANKURIT(ラプアン・カンクリ)について

「ラプアの織り手たち」という意味のラプアン・カンクリは、親子 4世代にわたって誕生から約 100年も続いています。

昔は物資が少なく、現在の経営者、エスコ・ヒェルトの曾祖父、ユホ・アンナラは自ら毛糸を紡いでそれをもとに、フェルトのブーツを制作し始めました。

その後、ユホの意思を受け継いだ彼の兄弟、子供たちがクリーニングや布団製造業等、時代の変化に合わせて人々の求める事業をスタートします。

1973年になると、エスコの父が現在のブランド名で会社を立ち上げ、タペストリーをを手がけるようになりました。

事業内容の変化はあれど、常に「専門家であること」を大切にしてきた先代たち。
これまでの歴史で積み上げてきた技術をもとに、ラプアン・カンクリは現在も世界中の人々にとって親しみやすいテキスタイルを生み出し続けています。

LAPUAN KANKURIT(ラプアン・カンクリ)の有名人気シリーズ

ラプアン・カンクリの直営店、オンラインショップを通じて購入できるアイテムの中には、使いやすさや素材のこだわりで注目を集めるパターンがいくつもあります。

ここでは、その中でも筆者が特に魅力を感じた 3シリーズのテキスタイルの特徴やアイテムの詳細についてまとめました。

USVA(ウスヴァ)- 上質なやわらか素材でお手入れも手軽

仕上げに一度洗いをかけられた、「ウォッシュドリネン」をもとに制作される『USVA(ウスヴァ)』。
洗濯後に乾きやすく、上質な素材ながら手軽に扱えることも嬉しいシリーズです。

一般的なリネンと違い、使い始めたばかりでも糊(のり)のパリッとした硬い手触りを感じないので、購入後はすぐにそのやわらかな質感をたのしむことができます。

吸水性・吸湿性に優れているという面において、ハンドタオルは食器拭き用としても便利に利用できそうです。
ほかにも幅広いシーンで活用してもらえる適度なサイズ感のマルチタオル、シーツやひざ掛けに利用できるサマーブランケットまで数々の商品が取り揃えられています。

KOIVU(コイヴ)- フィンランドの自然を感じるデザイン

『KOIVU(コイヴ)』は、フィンランドの白樺をモチーフにしたシリーズです。
北欧の冬を象徴したかのような、グレー生地とホワイトのコントラストで生まれる模様は、見ているだけでも北欧の自然を感じさせてくれます。

柄物とは思えないほどシンプルな印象を受けるデザインなので、幅広いシーンで利用できそうです。
綿とリネンが組み合わせられた生地は、見た目がとても上品でありながら、耐久性も高いため長く愛用できます。

日常的に使いやすいアイテムが並びますが、筆者のおすすめは A4サイズの用紙がすっぽり入る大きさのバッグです。
素朴ながらも落ち着いたセンスが光るアイテムです。

RUUT(ルート)- 単色の花柄がやさしいアクセントに

各アイテムに、細かいタッチで多数の花を描いている『RUUT(ルート)』シリーズ。
テキスタイルの上に咲く花々からは、単色で描かれていると思えないほど鮮やかでパワフルな印象を受けます。

手描き風のやさし気な雰囲気も相まって、いろんな空間にもよくなじむアイテムたちは日常に程よいアクセントを加えてくれることでしょう。

クッションカバーやテーブルクロスなど、広く使えるテキスタイルが並びます。
おしゃれな見た目だけでなく品質も優れてた生地が使われたデザインシリーズです。

LAPUAN KANKURIT(ラプアン・カンクリ)のデザイナー

アーティストごとに、全くちがうデザインが光る LAPUAN KANKURIT(ラプアン・カンクリ)の作品たち。
どれも目を引くユニークさを持つ一方で、空間にすっとなじみ、使い勝手も良い点は共通しています。

そんなラプアン・カンクリのアイテムは、どのようなデザイナーたちによって手がけられてきたのでしょうか。
ここからは、ラプアン・カンクリが展開する人気シリーズを生み出してきた有名デザイナーをピックアップしてご紹介します。

Anu Leinonen(アヌ・レイノネン)

フィンランドの森や湖に囲まれた自然豊かな地で創作活動を行っているファッションデザイナー、Anu Leinonen(アヌ・レイノネン)。
ヘルシンキでデザイナーとしての経験を積み、1993年からはより深く服飾の知識を身につけようとパリで学び始めました。

パターンの制作方法を基礎から学び、自らブランドを立ち上げるほどにまで成長したアヌは、2006年にフィンランドに帰国し、ラプアン・カンクリへのデザイン提供をスタートしました。

彼女の作品の象徴ともいうべき天然素材へのこだわりの強さは、『USVA(ウスヴァ)』シリーズにもよく表れています。

Marja Rautiainen(マルヤ・ラウティアイネン)

フィンランドの日常シーンを切り取ったようなデザインをモチーフとし、自由で独創的な発想でさまざまな作品を誕生させてきた Marja Rautiainen(マルヤ・ラウティアイネン)。
ラプアン・カンクリのデザインの基礎を築き、今もなおユニークなテキスタイルの制作に携わっている人物です。

時代ごとのトレンドやニーズを考慮したテキスタイルからは、華やかでありながら派手すぎることのない程よいインパクトを感じます。

『KOIVU(コイヴ)』シリーズのモチーフとなった白樺のほか、森のジュエリー的な果物であるブルーベリー、夏が旬のイチゴなどにスポットライトを当てる感性は、あそび心があって楽しいデザインに反映されています。

Heini Riitahuhta(ヘイニ・リータフフタ)

アメリカで幼少期を過ごした後、フィンランドの芸術大学でセラミックを学んだ Heini Riitahuhta(ヘイニ・リータフフタ)は、『RUUT(ルート)』シリーズの生みの親であるセラミック・アーティストです。

フィンランドを代表する食器ブランドである Arabia(アラビア)に『Runo(ルノ)』のデザインを提供したことでも知られる人物ですが、いずれの作品も繊細かつパワフルなイメージが盛り込まれています。

カラフルな色味をつかわず、単色で一見素朴に仕上げられた彼女のテキスタイルは、見る人それぞれのイメージをかき立てます。

まとめ

シンプルで洗練されたデザインが、ブランドの特徴ともなっている LAPUAN KANKURIT(ラプアン・カンクリ)。

使い勝手の良いデザインと機能性をもつテキスタイルで生み出されたアイテムは、きっと毎日を素敵に彩ってくれることでしょう。

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