北欧の人々のライフスタイルから見る『北欧デザイン』

日本で北欧デザインのブーム化が本格的になったのは 2000年代後半あたりからですが、今や単なるトレンドではなく1つのジャンルとして確立されていますよね。

単に「おしゃれ」や「かわいい」といった理由だけであれば、時間とともに人気は衰えていきそうなものです。

しかし、ここまで人々の心を惹きつける理由は、「単なるモノとしての存在価値」だけではなく、「北欧の人々のライフスタイル」まで含めた部分が大きいのではないでしょうか。

おだやかで幸福度が高そうなイメージのある北欧諸国が育む、北欧デザインの魅力をたっぷり紹介します。

『北欧デザイン』の北欧ってどこの国?

『北欧デザイン』と呼ばれるカテゴリーにおいて、北欧は以下の4カ国を指すことが一般的です。

共通点としてはどの国も国民の幸福度が高いことです。

デンマークの「Hygge(ヒュッゲ)」に代表されるように、すぐれた数々のデザインの根底には、毎日の生活を心地よく過ごすための知恵が詰まっています。

ゆるく自分らしい『ヒュッゲな暮らし』を北欧現地の様子を交えてまとめました
北欧デザインが好きな方なら「Hygge(ヒュッゲ)」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?ヒュッゲとは、デンマーク語で「居心地がいい時間や空間」といったニュアンスで使用される言葉です。「無理をせず、心地よく毎日を暮らす」ためのヒントとなる「ヒュッゲ」について詳しく追いかけてみました。

北欧デザインの人気の理由とは、製品がスタイリッシュであること以上に、日々の生活に癒やしをもたらすためのヒントが隠れている点ではないでしょうか。

北欧デザインの特徴

北欧諸国の冬は長く、屋内での生活をより豊かにするために、高いデザイン性と品質を兼ね備えた家具やインテリア、キッチンツールなどが多く生み出されました。

一般的に「北欧デザイン」に分類される製品には、おもに以下のような特徴があります。

  • 洗練されたシンプルでモダンなフォルム
  • 人間工学に基づいた「使い心地」重視の機能性
  • 自然を生かした素材と温かみのある肌ざわり
  • ナチュラルでシンプル

長く使うために「高い機能性」と「飽きのこないデザイン」を兼ね備えている

北欧諸国は北半球の高緯度に位置するため、夏は昼間が長いものの、反対に冬は夜が長くなります。
その長い夜を家の中で快適に過ごすために、家具や調理道具など普段の暮らしで使うものには特別な思い入れを持つようになりました。

おしゃれなデザインといったイメージがある北欧デザインですが、どれも実生活でしっかり利用できるよう機能面を重視して設計されている点が特徴です。

また、「世代を超えて使うもの」といった認識もあるため、おのずとデザインもシンプルで飽きのこないものが多くあります。

誰もが使いやすい設計

「ゆりかごから墓場まで」というフレーズを耳にしたことがあると思いますが、北欧諸国は福祉大国としても知られています。

幅広い年齢層の人が使いやすい設計(ユニバーサルデザイン)がなされている点も北欧デザインにおいての製品の特徴です。

北欧デザインの代表とも言えるブランドは、下記のページで紹介しています。

マリメッコ以外にいくつ知ってる?北欧デザインのブランド36選の一覧まとめ
北欧デザインが好きなら、『マリメッコ』や『リサ・ラーソン』といったブランドやデザイナーは定番中の定番ですよね。しかし、北欧諸国にはまだまだ多くのブランドがあります。このページでは、200年を超える歴史と伝統をもつブランドから、設立が比較的新しい感度の高いデザインを発信しているブランドまで、一覧で公開しています。

日本における北欧デザインブームのルーツ

日本での北欧デザインブームのルーツは諸説ありますが、2006年に公開された『かもめ食堂』が火付け役として大きく貢献しているのは間違いありません。

かもめ食堂

当時から北欧デザインのファンでいる人なら、かならず一度は観ている映画のはずですね。

ストーリー
夏のある日、ヘルシンキの街角に「かもめ食堂」という小さな食堂をオープンした日本人女性のサチエ。思い思いに自由な楽しい時間を過ごしてくれる、そんな店になればいい、そう思ったサチエは献立もシンプルで美味しいものをと考え、メインメニューはおにぎりになりました。しかし、来る日も来る日も誰も来ない日が続きます。それでもサチエは毎日きちんとお店を開きます。サチエは、毎日真面目にやっていれば、いつかお客さんはやってくる、とそう思っていたのです。
かもめ食堂 | Hulu(フールー)

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