デンマークは大小400以上の島で構成され、日本の九州とほぼ同じ大きさの小さな国です。
「居心地のいい時間や空間」を意味する「Hygge(ヒュッゲ)」というデンマークの言葉が、欧米を中心に注目されるようになり、日本でも話題に上がるようになりました。
「世界一幸福な国」とも呼ばれるデンマークの生活の道具を知ることで、幸せな暮らしのヒントが見つかるかもしれません。
国名 | デンマーク王国 |
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公用語 | デンマーク語 |
首都 | コペンハーゲン |
最大の都市 | コペンハーゲン |
国土面積 | 日本の約1/10 *グリーンランドを除いた面積 |
人口 | 581万人 (2019年デンマーク統計局) |
通貨 | デンマーク・クローネ |
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目次
デンマークのデザインブランド一覧
デンマークのデザインは製品のシャープさが特長で、家具をはじめ、ロイヤル・コペンハーゲンの陶器や、ジョージ・ジェンセンのテーブルウェア、バング&オルフセンのようなオーディオ製品などが特に有名です。
また、アルネ・ヤコブセン、ハンス・ウェグナー、フィン・ユールといった有名デザイナーを輩出していることでも知られています。













デンマークってどんな国?
デザイン分野での活躍が目覚ましいデンマークは、手厚い教育や福祉システムで名のある、国際色豊かな国です。
一方で、スカンジナビア半島の南部に位置することから、ほかの北欧諸国とはすこし違ったユニークな一面も見られます。
スタイリッシュで先進的なデザインが生まれる国・デンマークをもっと知るために、10の豆知識を集めました。
皆さんは、いくつ知っていますか?
発音がちょっと独特なデンマーク語
デンマークの公用語は、デンマーク語です。
スカンジナビアン言語のひとつであるデンマーク語は、ノルウェー語・スウェーデン語とよく似ています。
特にデンマーク語の表記は、ほとんどノルウェー語と同じなため、読むだけであればお互いに十分理解できてしまうほど。
しかし話すとなると、発音はかなり異なります。
デンマーク語の発音は「あつあつのじゃがいもを口に入れて喋っているよう」と形容されるほどユニーク。
日本人からすると、初めはずいぶん難解に聞こえますが、慣れればきっとすぐに習得できますよ。
自転車大国
日本でも自転車で移動する人をよく見かけますよね。
しかしデンマークでは、ほとんどの大通りに自転車専用レールが設置され、ものすごいスピードで自転車をこぐ人々に遭遇します。
もちろん乗車ルールが徹底され、朝夕の通勤ラッシュ時間も安全に走行しているので、歩行者が恐怖を感じる瞬間は多くありません。
特に首都・コペンハーゲンは「人口よりも自転車の方が多いのでは」と言われるほど、どこにいっても自転車を見かける町です。
排出ガスがないため環境にやさしいですし、自転車ひとつあればちょっとした遠出ができ、さらにエクササイズにもぴったり。
旅行者向けのレンタルサイクルや、誰でも利用できるシェアサイクルもあるので、観光の際はぜひ活用してみてください。
クラフトビールが盛ん
世界的に絶大な支持を得るビール・カールスバーグ(Carlsberg)はデンマークの企業ですが、近年は特に中小規模のメーカーによるクラフトビールの波が来ています。
デンマークは農地が多く、麦などの穀物類が多く採れるため、良質な材料を用いたビール醸造が可能なのです。
ポップなデザインが目を惹くミッケラー(Mikkeller)や、オーガニックの素材にこだわったHerslev Bryghusといったマイクロブリュワリーが肩を並べています。
街中には豊富なクラフトビールをタップで楽しめるバーが増えているため、気になる種類を試飲するのにおすすめです。
高い山がない!平らな国土
北欧といえば壮大な自然と山脈の景色をイメージしがちですが、実はデンマークには山がありません。
自治領を除けば一番高い山(というより丘)は、モレホイという場所の、たった171メートル。
その代わり、デンマークには雄大な草原や農地が広がります。
少し小高い丘に登れば周囲を一望でき、とても気持ちがよいはず。
なだらかな風景を眺めながら、バスや列車旅なんかも良さそうですね。
世界一大きな島・グリーンランド
北極圏に位置するグリーンランドは、デンマーク領の一部です。
とはいえ本土から距離があり、グリーランド島内で自治政権が存在するため、基本的にグリーランドの人々は彼らのコミュニティ内で生活しています。
デンマーク本土の議会内にも議席を持ち、お互いに良好な関係を保っている様子。
国土の半分は雪や氷に覆われ、フィヨルドのような美しい自然と隣り合わせで暮らしています。
島民の多くはイヌイット系のカラーリットと呼ばれる民族で、独自の言語や文化を持っています。
同じデンマークでも気候や文化がずいぶん異なるのは、面白いですよね。
北欧だけど雪が積もらない
「北欧だから、デンマークも冬は寒そう」と思われるかもしれませんが、ほかの北欧諸国に比べると、やや緯度が低い場所に位置するデンマーク。
海流の影響もあり、世界平均で見ても降水量はあまり多くないのが現実です。
そのため全体的に湿気が少なめで、冬は比較的あたたかく、夏は涼しいのが特徴。
真冬に雪が降ることはあっても、積もることがほとんどありません。
レゴランドの本場
きっと、誰もが子供の頃に親しんだ、レゴブロック。
世界中で愛されているLEGOは、デンマークの会社です。
近年、日本にレゴランドがオープンして話題になりましたが、レゴ好きなら本場デンマークのレゴランドは必見でしょう。
小さなレゴブロックで作られた繊細でユニークなオブジェの数々は圧巻です。
子どもから大人まで楽しめるアミューズメントパークとして、レゴランドはデンマーク人からも人気を集めています。
独身者に待ち受ける「辛い」試練
デンマークでは、独身のまま25歳を迎えた人に、なんと香辛料のシナモンをふりかける習慣があります。
さらに30歳時点で独身状態だと、もっと辛味の効いたコショウにパワーアップするというから驚きです。
なかなかユニークですが、コショウの習慣は最近に始まったことではないようで、現在も家族や友人から振りかけられる人はいるそう。
ちなみに、離婚が決してタブーではないデンマークにおいて、ここでいう「独身」とは、未婚か既婚経験があるかは関係ないようです。
大人のための学校!フォルケホイスコーレ
デンマークといえば、福祉や教育に力を入れていることで名が知られています。
中でも「フォルケホイスコーレ(Folkehøjskole)」と呼ばれる教育機関を、はじめて創設したことで有名です。
現在は北欧諸国を中心に、欧州でもちらほらと見られるようになったフォルケホイスコーレ。
17歳以上の成人なら誰でも入学でき、テストや成績評価が一切なく、基本的に寮で生活を送るのが特徴です。
フォルケホイスコーレの主な目的は「勉学」ではなく、民主主義的思想に基づいた純粋な知を求め、自分の「やりたい」をとことん追求する場所とされています。
先生も生徒も共に暮らすことで、学校だけでなく生活のあらゆる場面から「学び」や「発見」を吸収できるのが、フォルケホイスコーレです。
欧州を牽引する再生エネルギー推進
気候変動や環境問題への関心が高いデンマーク人は、暮らしの中でエコを意識した取り組みに積極的。
中でも国をあげて推し進めているのは「再生エネルギー」です。
平らな国の利点を生かし、風力発電でのエネルギー自給率を増やし続け、2019年時点ですでに47パーセントを達成しています。
さらには国内2カ所に、世界初の「エネルギー島」を建設予定と、自然の力でエネルギーを生み出す分野を強化中です。
エネルギー自体は目に見えなくても、日々の生活で消費するものだからこそ、出来るだけ地球にやさしい選択肢を選びたい!という国民の意思が表れています。