スウェーデンは「IKEA(イケア)」や「リサ・ラーソン」など日本でもよく知られ、世界中での評価も高いブランドやデザイナーを数多く持つ国です。
スウェーデン人の大半は国内南部のストックホルムのような大都市に暮らしていますが、屋外で過ごすことを好み、雄大な自然に対して強い思い入れを抱きながら育っています。
自然の美しい風景にインスピレーションを受けたスウェーデンのデザインは、たくさんの人々を魅了しています。
国名 | スウェーデン王国 |
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公用語 | スウェーデン語 |
首都 | ストックホルム |
最大の都市 | ストックホルム |
国土面積 | 日本の約1.2倍 |
人口 | 1,022万人 (2018年11月:スウェーデン統計庁) |
通貨 | スウェーデン・クローナ |
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目次
スウェーデンのデザインブランド一覧












スウェーデンってどんな国?
スウェーデンと聞いて「美しい街並み」や「おしゃれなデザイン」といったイメージを思い浮かべる方はきっと多いでしょう。
しかし、不思議な習慣や驚きの歴史など、日本人にはあまり知られていないことがたくさんあります。
ここでは、普段はあまり知る機会のない、スウェーデンにまつわる小話を集めてみました。
10つの豆知識を知れば、スウェーデンをもっと身近に感じられるはずですよ。
自然との距離が近い
スウェーデン人は、とにかく自然がだいすき。
国土の3分の2以上が森林におおわれ、9万以上もの湖が点在しています。
町中に住んでいても近くに公園があり、コーヒーやランチを片手に、気軽に自然を満喫できるのがいいところ。
フィンランドやノルウェーにもある「自然享受権」は、1994年に制定されました。
スウェーデン人は、天候に関係なくハイキングや散歩を楽しむ傾向が見られ、いかに自然との距離が近いかを物語っています。
フィーカ文化
スウェーデンの有名な習慣といえば、コーヒーを片手にちょっと一息つく、フィーカ。
Fika(フィーカ)の語源は、スウェーデン語でコーヒーを意味する「Kaffi」といわれています。
かつて貧困国だったスウェーデンでは、家を訪ねてきた客人をもてなす唯一の飲み物がコーヒーだったのだそう。
本来のフィーカは、カフェではなく家で過ごすものなので、コーヒーもおやつも自家製で用意して楽しみます。
年間に換算すると、スウェーデン人はおよそ10日分もの時間をフィーカに費やしているのだとか。
コーヒーとケーキをお供に、大切な家族や友人と、あるいは一人の時間を存分に満喫できるフィーカは、ぜひ見習いたい習慣です。
うつくしい旧市街
スウェーデンの首都・ストックホルムには、Gamla stan(ガムラスタン)と呼ばれる旧市街があります。
「魔女の宅急便」のモデルになった場所としても有名で、古い建物が立ち並ぶ細路の数々からは、歴史と風情が感じられます。
随所に教会や大聖堂が見られ、大広場には王宮があるため、観光客だけでなく地元の人々からも愛されるエリア。
都会的でスタイリッシュなストックホルムの中心街とは、また違った魅力を味わえますよ。
子育てにやさしい政策
北欧は全体的に「子育て支援が充実している」というイメージですが、まさにパイオニア的存在ともいえるのがスウェーデン。
日本では母親と父親が別々に育児休暇を取得しますが、スウェーデンでは「最大480日間の休暇をカップル間でシェアする」というスタイルが一般的です。
この法律は1974年、世界で初めて導入され、同年には「子どもへの体罰禁止」を定めた法律も成立しました。
スウェーデンが国を挙げて、幸せな子育ての在り方を支援する姿勢が見られます。
今や、男性がベビーカーを引いて歩く姿は普通なスウェーデン。
カフェで子どもを連れてくつろぐ父親の姿は「 Lattepappor”(Latte daddies=ラテを飲むパパ)」と親しまれるほどです。
世界一臭い食べ物、シュールストレミング
世界にはさまざまな保存食がありますが、中でもスウェーデン北部の伝統食・シュールストレミング(surströmming)は、色々な意味で特別です。
塩水に長時間漬けたニシンは発酵しているため、缶詰の中に大量のガスを含み、パンパンに膨らんでいることも。
なんといっても、その強烈なにおいのため、缶詰の開封と実食は野外を推奨されるほどの臭さです。
味は塩気が強く、付け合わせのじゃがいもやトマトにサワークリームをトッピングし、薄いパンに乗せて食べるのが主流。
日本でも手に入れることは出来るようですが、危険物扱いとなるほど輸送に注意が必要なため、ぜひ機会があれば現地で試してみてください。
ザリガニパーティー
意外かもしれませんが、スウェーデンでは晩夏になると「ザリガニパーティー(Kräftskiva)」が行われます。
夏の盛りも終わりを迎える8月ごろ、各家庭でザリガニを食べながらお酒を飲んだり踊ったり…、盛大なパーティーが開かれるのです。
小さなロブスターのようなザリガニを茹で、北欧で定番のハーブ・ディルをアクセントに仕上げた料理は、臭みがなくお酒との相性が抜群。
北欧のじゃがいも蒸留酒・シュナップスと共にいただくのがスウェーデン流です。
世界ではじめて「報道の自由」の権利を手に入れた
1776年、スウェーデンは世界ではじめて憲法によって、新聞やマスコミによる報道の自由の権利を保証されました。
アメリカより約200年も先駆けて採決されたというから驚きです。
この法律によって、人々が求める情報を自由に報道できるようになり、特に税金の使い道といった「透明性の高さ」を求める内容も、正しく国民に伝えられるようになりました。
首相個人の年間支払い税金額まで赤裸々に報道できてしまうのは、確固たる民主主義の証ともいえます。
誰もが立場を超えて対等でいられる社会づくりのためにも、とても大切な権利です。
クリスマス恒例のアニメ番組
北欧のクリスマスといえば、家族団らんで過ごすのが定番です。
各国さまざまな習慣が伝わるクリスマスですが、スウェーデンではクリスマスイブになると、決まって同じアニメーション番組が放送されます。
なんと、スウェーデン語でKalle Ankaと呼ばれる、ディズニーのキャラクター・ドナルドダックが主人公のストーリー。
1950年代のテレビシリーズを毎年同じ時間に放映するため、もはや世代を超えてなじみある存在になっています。
なぜ当時の映像を毎年のようにテレビで流すだなんて、みんな飽きないのかな?と疑問なところですが、何はともあれ面白い習慣ですよね。
お菓子の日
スウェーデン人の大切な習慣・Fika(フィーカ)に欠かせないのは、甘いおやつ。
スウェーデン発祥のお菓子・シナモンロールのほか、ワッフルを食べることもしばしばあります。
また春のイースターでは、アーモンドペーストを生地に挟んだ「セムラ」というお菓子が人気で、伝統的なスイーツのひとつ。
3つのお菓子はそれぞれ「シナモンロールの日」「ワッフルの日」「セムラの日」が制定され、いかにスウェーデン人にとっておやつが重要な存在かを思い知らされます。
どれも自宅で作れるため、ぜひフィーカのお供に、本場の味を再現してみてはいかがでしょうか。
エコへの取り組みに積極的
若い環境活動家・Greta Thornburg(グレタ・トゥーンベリ)に代表されるように、スウェーデンは環境問題への意識がとても高い国。
たとえば、ペットボトルや瓶・缶の容器をスーパーで回収するPant(パント)というデポジットシステムを、1984年に導入しました。
機械に空き容器を入れると、購入代金の一部が返却されるか、買い物割引のレシートが返ってくるというものです。
ほかにもさまざまな取り組みを政策として実践し、今では世界で5番目にリサイクル率の高い国にまで発展しました。
暮らしのちょっとした場面で「環境保護に貢献できているな」という意識を国民みんなが持つことで、長い目で見て誰もが生きやすい社会づくりを目指せるのです。